西尾維新「きみとぼくの壊れた世界」
私、年末になると本読みたくなるんですよ、それで何かないかなぁ?と思って
コレか古川日出男さんの「サウンドトラック」か迷って、安かったのでコレにしました。サウンドトラックは正月に読もうかなぁ。
基本的にミステリーに興味ない私の感想として、こういう「はいはいわかってますよ、どうせ世の中そんなもんでしょ」って感じの優等生の屈折の仕方ってあるんだよなぁ、とか思いました。
私の年代でいうとフリッパーズギターの頃の小沢健二の詩なんかソレで、ルーツはやっぱサリンジャーなのかな*1?
もっと素直になれれば生きやすいのにねぇ、回りの反応ばっかり気にして計算したリアクションしかできないからどんどん煮詰まってくのよ。とかこの主人公に同情しました。その意味でかいとう編ラストからえんでぃんぐへの流れは好きでした*2。
あと思ったのは意識的にテキスト系のギャルゲーの要素を取り入れてるのかな?モノローグに紛れ込ませた選択肢の出方がそれっぽいなぁと思いました。
その意味であの終わり方はいいアイロニー、ギャルゲーユーザーはみんな仲良くえんでぃんぐを一度は夢みるかもしれないけど、実際にそこにたどりついたとしたらそこはどんなにキツイか、一度考えて見ましょう。
それにしても思うのは約10年前に音楽で私が享受していた思春期的な屈折が今ファウスト系のミステリーにあるんだなぁって思いました。
佐藤友哉*3→筋肉少女帯(大槻ケンヂ)
西尾維新→フリッパーズギター
となると舞城王太郎は電気グルーヴかな?とか考えるけどちょっと違うような気がするので保留。