華氏911観て来ました。
今感想書くとちょっと熱くなりすぎるので落ち着いてから感想書こうかなぁと思います。
でも思ったほどブッシュ大統領に悪を押し付けてる感じはなかったです。
むしろブッシュの回りで蠢いてる市場原理って言うんですかね。
それの暴走みたいのが一番印象に残って。

しっかしロジャー&ミーでも思ったけど、あんな失言よくカメラの前でできるなぁ
と思います。「戦争は儲かるからね」だと?
日本だと軍需産業って表向き?存在しないじゃないですか。
だから戦争をどうしてもイデオロギー*1の問題で見がちだけど
アメリカだと完全に産業と一体化してるなぁ
サイボーグ009のブラックゴーストが洒落じゃなく存在してるなぁとか思う。
そしてその市場原理が時として文化や人命すらないがしろにしてく
ちょっと私には手が余るので華氏911のパンフの越智道雄さんの文から引用

しかも産業の空洞化こそ、ブッシュらエリートが自国に総資本を生き延びさせるべく、労賃が安い国々へ工場を移転させた結果起きた。これがグローバライゼーションの実体なのだ。そのせいで失業したライラの息子らが、スラムの人々が、軍隊しか行き場がなくて、戦場へ送られ、イラク人を殺し、自分たちの命も落としている。この悲惨さの構図を見落としてはならない。
映画には白人の海兵隊募兵係が、スラムの若者を狙って勧誘するシーンが出てくる。アメリカは徴兵制でなく志願兵制だが、これは「貧困徴兵」である。

こういう構造って理解できない人には本当に理解できないんですよね。
特に日本人は。
この市場原理による理不尽さをロジャー&ミーの頃から一貫して押さえてて、その意味で私はプロパガンダ映画としてじゃなくて残る映画だと思う。
はっきりいって似たようなことは日本でも起きるんじゃないかなぁ?
朝仕事に行く途中、いい若者がパチスロの入り口に開店前に行列してるの見ると、つくづく思いますよ。自分の仕事だって安定したものじゃないし。

ボーリングフォーコロンバインの時はそれがこじつけぽくて何だかなぁって思ったけど、今回はわりと納得しました。

あと前半で思ったのは杜撰だなぁってことで、あっマイケル・ムーアがじゃないですよ。
アメリカって国がで、9・11テロに対しても全然迅速に動いてないし、愛国者法もあっさり通るし、
そのくせ適応相手は頓珍漢だし
オレゴン州は警察少ないし。
ちゃんと管理やれよネオコン、世界の警察なんだろ!とか思いました。アレ?
何かさぁ、こんな杜撰な国家にいいようにやられてたんだと思うと悲しくなりますよ。
もっと隙のない管理国家みたいの想定してたのに(笑)
ようするに右には右をじゃないけど「ちゃんとした政治とテロ対策やれ」って言ってる感じでした。

最後に思ったんですけど、何か本に書いてあったことと知ってたことばっかりで新鮮味がないって批判あるみたいですけど、それってむしろプラスですよね。
みんなが知ってること、見たであろうテレビ番組の映像をつなぎ合わせて見たら、こんな真相が浮かんだって方が何倍も価値あると思います。
だってあの映画で流れた映像ってほとんど一度ニュースで流れてるものですし、取材だってやろうと思えば(あと勇気があれば)できること何ですよね。ほとんどが
機材だって、そんな特別なものじゃないし、一般のハリウッド大作に較べればはるかに安く作ってる。そこは肯定的にメディアの力だととっていいと思う。
前も書いたけどマイケル・ムーアがやってることは特別なことじゃない。
勇気とセンスとちょっとばかりの予算があればできることなんだって思う。
だから批判してる暇あったらその手法を使って何かできるかも?って思うほうが建設的だと
思う、特に大手マスコミで活躍の方でマイケル・ムーアを批判してる方は(嫌味)

何ていうかナンシー関さんがカメラを持って映画をとったらこうなるのかなぁとか最初思いました。同じデブだし(笑)
結構未整理に書いちゃったけど、まだいろいろあるかなぁと思います。

*1:正直、石油利権みたいな話がイラク進軍の時出た時はそんなベタな?って思ったけど、結果的には侵略したイラクには大企業が復興事業で儲けるためどんどん入り込んでる。多分ブッシュはイデオロギーで動いて、回りは儲かるからって動機で動いてたんだろうなぁ