電気グルーヴのオールナイトニッポン

ファウストとか舞城のこと考えてたら十年くらい前の深夜放送と音楽についての
記憶がパカパカ開いて脳汁でて素敵な気分でお昼○って感じなんだけど
私のとってはやっぱ伊集院より電気の方がラブなんだよなぁ。

それで前に買ったけどイマイチ読む気がしなかったクイックジャパン33号の
電気グルーヴのオールナイトニッポン特集読んでたら、すごい覚えてて
ヤバッ!て感じで
私が聞いたのって92年はじめからなんだけどほとんど覚えてたね
今電気のマネージャーやってる西井健一くんの家に泊まりに行く回とか、チン毛筆とか
この特集は何か初期のことがメインっぽいんだけど、ずーと面白かったですよ
私には、番組中で瀧さんがさりげなく言った「こいつ小山田の影響受けてるな」
って言葉が平成新造語ですぐネタになったり、やたらタモリってつくペンネームが
出たり、規模は違うけど今の2ちゃんねるのノリに似てたなぁって思う。

あと当時すごいなぁって思ったのはナイーブなことを絶対言わないし*1人生相談みたいな
コーナーをいっさいやんなかったことだよね。
そういうするのがカッコ悪いみたいな感じって良くも悪くも影響あって
オーケンや伊集院はうっかりナイーブになる瞬間があって、その一線を超えるか
超えないかの差はあったなぁ。
私も時々ナイーブなこと書いて反省しますもん、いかんいかんって

いやぁあんまりノスタルジーみたいな方向に行きたくないけど、最近面白くないからね。
テレビもドラマも音楽も。
何か自分の中で飽きがきてるみたい。
いや飽きっていうよりもっと切実な
飢餓?

技術は比べ物にならないくらい進化したし便利になったけど、こういう感覚を
与えてくれる脳汁が出る場所って少ないなぁって思う。
逆にいうと当時はまぁ今もだけど世間狭いし、お外に出てオシャレなストリートライフみたいのも
ないし、勉強もできなかったからきつかったけど
ラジオがあったんだなぁって思った。
そっかここに戻ればいいんだ!って(笑)

まぁ今例えば誰でもいいけどオールナイトニッポンとか聞いて、あの時の感じが
自分の中に出るか?って言ったら出ないんですよね。多分時期的なこともあるし
個人的な印象だと95年をさかいにラジオって自分の中でダメになった。
なんかアニラジみたいのばっかになったし
まぁ伊集院とか電気が特殊というか狂ってたってだけ何だけどね。
悪意というかイタズラ心だけでここまで来たって感じで。

あと、はがき職人の人がいい感じだったんですよね。同じだって感じで(笑)
みんな今どうしてるんだろう?
QJの特集では「ビニールおっぱい」って言う職人さんの話が伝説になってたけど
私は終わりの方の平成新造語でやたら長文を書いてきた
「野中カマキリよしあき」って人のこと凄く覚えてる。

何か地方の教師やってるって設定?で教え子の不細工な女子高生に手出したら、そいつが
その地方の有名政治家の娘を受けて〜みたいな話を延々と書いてて
それが異常に面白かった。
それこそ今の舞城さんの書いてるの読んでると思い出すんですよね。

とりあえず平成新造語とアニメ実写劇場とギブ&迷惑のコーナーだけでも
全文活字化してくれないかなぁ?とか何度思ったことか。

それにしても電気のああいう言葉のセンスってドコから来たんだろう?
電気語って言い方があって私もよく使うけど
例えば
「おもしろフェイス」とかディープとかダークとかストップザ個性的とか
なんか一部だけ英語にするみたいな言い方ってよく使うなぁ
赤松をレッド松にするとか
江戸屋プチキャットとか

あと野球ディスコみたいな、言葉の組み合わせ
この辺は木更津キャッツアイとか阿修羅ガールなんかにも通じると思うけど
漢字+カタカナでニュアンス出すってのはよくやるなぁ
木更津キャッツアイで「ブス牧場に帰りなさい」台詞が出た時感動したけど
あれなんか電気っぽい。
それと余談だけどブスとかバカとかデブとかって言葉の使い方が今って難しいですからね
上手にブスとかバカとかを使ってるなぁって気はする。
海外だとサウスパークなんか電気に近いんですよね。
どうも男の子二人組でやることが小学生レベルってのがツボみたいですね私は。
まぁ伊集院とかオーケンも似たニュアンス
あるから混ざっててどれが本流だか今となってはわかんないけど。

何か他の人
例えばオザケンの歌詞はやっぱ
アメリカ文学サリンジャーとかからなんだなってのは今
わかるし、
オーケンだと寺山修司とか江戸川乱歩みたいなトコからなのかなぁ?
ってのはわかるけど、電気はわかんないですね。
確か卓球さんはガロとか好きだったからそっちかなぁ?って気もするけど
あと筒井康隆とかなのかな?戸梶圭太さんが筒井経由なのはよくわかるけど。
少なくとポストモダン文学とかそういうのでは無さそう。

音楽的な影響って結構すぐわかるけど
そういう詩や言葉のチョイスの仕方の影響関係
って意外にみんな無頓着なんですよね。
私にとっては大事なのはそっちなんだけど。

しっかし、この特集の特に平成新造語の一部収録みてると脳がとろけるね
今もお笑いの活字化した本とかあるけど、あれってだいたいユーモアに落としてる
もんね。敵作んないように。
こっちはアシッドだもん溶けてるよいろんなトコ

でも今の電気ってそっちに戻りそうな気配あるんですよね。テクノ番長としての任務は
卓球さんのソロでまかなえるようになったからだと思うけど。
私にとってはやっぱ電気ってテクノじゃなくて言葉の人なんですよね。
まぁ今は音楽も言葉も映像も全部やる思想(笑)集団だけど
カフェ・ド・鬼のミュージッククリップとか最高だったなぁ
あっち方面で突き進んで欲しい。
そして私もそっち方面に進んできゃ、まぁ何とかなるかなとか思いつつ
とりあえず生きてみっかな。

*1:そういう時は卓球さんサボってたけど