岩井俊二さんの「リリィ・シュシュのすべて」レンタルで借りて見直してます。私は映画館で見てすごい不快だったのを覚えてるんですけど。
二年たって「花とアリス」を経由して戻るとまぁ見れるかなぁって感じです。

多分当時何が不快だったのか?って考えると、こういう題材を綺麗に撮ってることに対する不快感だったのかなぁって思います。
で、実際見返してもオープニングの文字が打ち込まれながら主人公の少年が緑の中でウォークマンを聴く姿とか綺麗ですからね。
何か照明の当たり方が変なのか見にくいけど、これは確か当時のインタビューで特殊なやりかたしたって話は見た気がします。

あとあの14〜5くらいの人間を撮らせたら岩井さんはやっぱすごいなぁ
役としてじゃなくて、もっと生き物って感じで撮ってる。
最初は女の子の描写がやたらよくて、男の子側が精彩がないなぁって思ってたけど、秋葉原でオタクのお金盗むトコのあたりから生き生きしてきたかなぁ
って感じで沖縄編に入る前に今一休みして日記かいてます。

私の中で何となくだけど一方に宮藤官九郎さんがいて
もう一方に岩井俊二さんが居るんですよね。
多分表現が美に収斂していくか笑いに収斂していくかの違いなんだけど。
その意味で2年前は私はリリィ・シュシュでなくGO(とその後の木更津キャッツアイ)に軍配をあげたけど、わりと宮藤さんの方は一段落したので、こっち系の表現もちゃんと見ないとなぁとか思ってます。
多分どっちもいいトコあるだろうし。
多分10代の現状認識の問題として観た時リリィ・シュシュ〜って完璧なんですよね。多分今でもあの認識は生きてる。
でもそこに止まってたらダメなんだよなぁってのがあって、そこを抜けようと思う時の瞬発力として宮藤さんの「笑い」ってのはあると思うんだけど。

あと最近は椎名林檎をまとめて聴いたり24年組の少女漫画を読んだりしてます。とうとう「綿の国星」読んじゃいました(笑)
もう、あんまり綺麗なんで「はぁ〜」ってため息でちゃいます。
あぁもう綺麗なものにだけ触れていたい。
とか思う日々でございます。