妄想代理人とサウスパーク

たまたま二つ並んでたのでいっしょに見たんですけど、同じ現代を描こうとしてるのにこんなにアプローチが違うんだなぁと思いました。
ちなみにサウスパークは今日が最終回、第七シーズンは来年ですかね?
妄想代理人今敏さんのテレビシリーズで一話の感じだと少年バットというバットで殴りかかる小学生の犯罪者を巡る物語という感じでしょうか?

第一話は、この少年バットの第一被害者のぬいぐるみデザイナーの女の子*1に探偵らしき男や警察が聞き込みをし、どうも彼女の狂言ではないか?と見せかけて実は
という感じなんですけど。
単純に思ったのは、ここまで丁寧な作りだと息苦しいなぁって感じでした。
背景もリアルで会話もそれっぽい、でもそれが逆に嘘っぽい作り物っぽく見えてしまう。重い絵がスピード感も殺してる。
これって薄っぺらい三面記事の世界観だと思うんですよね。
戸梶圭太さん言うトコの激安野郎というか。
あと舞城王太郎さんの「阿修羅ガール」や「熊の場所」とか、
薄っぺらい奥行きがない行き当たりばったりの世界のはずなのに、それを丁寧に描くほど現代性が遠のくなぁと思いました。
今の日本のアニメっていわゆる「萌え」系と「リアル」系*2に分離してて、個人的には今さんやI.Gタツノコ系の作品の方が好きだし応援したいんだけど、背景を描き込めば描き込むほど現代のスピード感から遠のいてしまう、逆にサウスパークみたいな切り絵アニメで乱暴な芝居をさせたりヘロヘロの絵でいいかげんな人間を描いてる方が本質を掴んでる気がするんですよね。
この辺りうまく言えないんですけど、サウスパークは絵だけ見てても楽しいんですよね。話はヒドイんですけど(笑)
まぁ個人的な趣味といえばそれまでかもしれないんですけど、同じアニメなのにこれだけアプローチの仕方が違うんだなぁと思いました。

*1:少女のまま大人になってしまった内気なオタク女性といった感じ

*2:もしくはオシャレ系