書を捨てよ町に出よう

いやぁ寺山修司はすごかった。「田園に死す」とは多分言いたいことは同じなんだろうけど、こっちはもっと直球な感じがする。
何っていうんだろう、わかりやすすぎてわけわかんないって感じ?
主人公の青森弁?がいい。多分寺山さんがいう町に出ようってのは多分、土俗的な田舎から出て、都会の自由人になろう。みたいな意味*1で、それはつまり日本的なものから自由になりたいっていう戦後の流れそのままなんだけど、それと同時にそこから簡単に逃げ切れないことをいやってほど知ってる寺山修司がいるんですよね。結局東京に逃げてきても、そこもまた田舎だったって感じで。
でも、その泥臭い部分があるから逆に古くならない気がします。
それは手法的な部分にも現れていて、j・Aシーザーさんの曲がまた泥臭い。
でもカット割りは現代のミュージッククリップみたいでそおギャップがいいです。その辺りって当時から計算されてたんでしょうか?
なんつーか映画っていうよりライブに近い気がします。「田園に死す」にしても、寺山修司の語りを延々と聞いてる感じで、だからあれは物語じゃないんですよね、多分。その辺わかってないと腹が立つかもしれないです。
あと当時の女子高生五人が歌いながらセーラー服を脱いでいく映像がよかったです。それとショートカットのやられちゃうヒロインも

*1:その象徴として出てくるのがあの母親像で