六話 スパイナーから来た忍者

忍ノ者高校に服部勇一郎が転入してくる。服部は難易度の高い編入試験を高成績で突破する。しかし彼はスパイナー高校から送り込まれた刺客だった。

とこんな感じの話で、その後肉丸と服部の因縁話となり二人の対決となります。見所としては後半のバカバカしい肉丸と服部との対決、バーベキューが縫い付けられた手裏剣を悲しい性かよけられない肉丸。よけられない方もバカだけどこの作戦を一生懸命考えた服部君もおバカ。そして対決はそのお肉を見事にたいらげてしまった肉丸君の勝ち。
う〜ん平和だなぁ。
その後、服部くんは肉丸君に弟子にしてくださいって泣き付くけど肉丸君はかわいい女の子しか弟子にとらないと言う、そしてお約束の魔子ちゃんの激怒。
「魔子ちゃんめんちゃいして」「めんちゃいめ」でおしまい。

ちなみにマンガ版「さすがの猿飛」の文庫本全四巻を購入しました。感想はというと細野不二彦さんの職人技に舌を巻きました。うまさが気にならないくらいうまいわ*1。面白かったのはマンガ版にはスパイナー高校の設定がないことで、あれはアニメ版のオリジナルだったみたいです。だから例えばマンガ版の服部君のエピソードは服部君が肉丸君の弟子になるために戦いを挑むという形です。
とにかく絵がうまくて、それに較べるとアニメ版の作画はう〜ん・・・
まぁその分動いてて元気はあるんだけど、昔は原作とアニメの作画の差ってこんなに開いてたのねぇとか思いました。
結構発見が多くて、アシスタントに高田祐三さんがいたのはびっくりだけど納得。それにしてもギャラリーフェイクのイメージしかなかったので絵の綺麗さにびっくりです。まぁこれは月刊連載だからってのがあるだろうけど。

それとあとがきによるとアニメは82年から84年、つまり「うる星やつら」とほとんど同時期だったのよね。たしか84年が「うる星やつら2ビューティフルドリーマー」と「風の谷のナウシカ」だから以前私が書いた認識とはちょっとズレるのね。この作品読んでると男の子と女の子の関係のあり方が変わっていく過程がすごくわかるなぁ特に3巻末で魔子ちゃんのママが出てくるんだけど、そのイメージがいかにも働く女+フェミニストって感じで、アニメもママが出る辺りで空気感が変わった気がする。
女の時代をまじかに控えた男の子のあがきって感じかしら?

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*1:それだけに表紙の色のセンスの悪さが気になるけど