映画はなんで失敗するか。

山「でも実際、僕はこれから映画を作ろうという人間すべてにこの映画を観せるべきやと思う。だってこの映画を観たら、娯楽映画を作る際に、何をやったらあかんかがよく分かるやろ? それさえ守れば、駄作が作られる可能性が極端に減らせると思うねん。『ドシロウトに主役をやらせたらあかん』とか、『シチュエーションをすべて台詞で説明したらあかん』とか、『金もないのに大作映画を作ろうとしたらあかん』とか、『キャラクターの心理はちゃんと考えなあかん』とか、『エピソードを羅列したらストーリーになると思ったらあかん』とか、『原作の重要なシーンをカットしたらあかん』とか、『有名人に意味のないカメオ出演させたらあかん』とか……」
和「いっぱいありますね(笑)」
http://homepage3.nifty.com/hirorin/devilmaneiga.htm
デビルマン』は映画ファン必見だ!(山本弘のSF秘密基地)より

ふぬけ共和国さん経由でhttp://picnic.to/~funuke/index.html

いやぁデビルマン見ないでよかった。
山本弘さんは邦画ダメみたいな言い方してるけど違うんですよ。
大作邦画がダメなんです。

単館系はちゃんとがんばってるあとアニメも。
まぁアニメは微妙だけど大作邦画ほど酷くない(と思う)

これって何かというと、プロデューサーと配給側の責任だと思う。

ちゃんと儲けようとしてるならまだしも、中途半端に利権とか人間関係が絡んだせいで
冷静に商売として見れてないから、中途半端な装備で戦場に放り出された軍隊の隊長が暴走みたいなことになって。
だからシナリオが練れてなくて無駄なシーンがやたら多くて大事なシーンがない無駄に長い映画ばっかりになる。
アニメの場合は描かなきゃいけないコストがどうしてもあるから
逆算して無駄なシーンは省かれてまだマシなんだけど(それでも大友某とかの例はあるけど)


日本って全部こうじゃないかなぁって思う。
個々細部の人は優秀なのに全体を統合して判断する人が決定的に欠けてるというか。

もう大作映画作るのやめてほしいです。別にハリウッド目指さんでいいから。
いいじゃん邦画は地味でちまちました世界描いてりゃ。
って思った。

追記・しっかしデーモンは弱者として描かれてるんだ。キャシャーンと同じだなぁ。
上では単館系はいいって書いたけど「恋の門」みた感想としては必ずしもそう言えないトコあるんですよね。酒井若菜*1だけは素晴らしかったけど。
作家性の名の下にプロデューサーが何もいわず
好き勝手させるのは監督に対しても失礼だと思う。
キャシャーンの時も思ったけど仕事しろよ!って思う。
あとやたら関係者とか友達関係出すのもやめてほしい。
あれって長い目で見たらよくないよ馴れ合いだもん。
パンフみたら田舎のサブカル好きは喜ぶみたいなこと誰かが対談で言ってたけど
なんか馴れ合いの腐臭をかいだ気分がした。
「僕らおともだちで〜す」みたいな。まぁそれがコミケが舞台の話にぴったりとは
思うけど(笑)松尾スズキさんを甘やかすなって感じ。

特にイマワノキヨシロウだすのはやめてほしい。
何かサブカル業界に入る人はイマワノさんに挨拶しないといけないみたいなルールあるの?
それとも自主的か?お前はサブカル総会屋か?とか思った。

*1:私は酒井若菜の背後に500万人の酒井若菜を見たね。この映画、会社に通う傍ら同人誌とコスプレにいそしみ夜はイメクラでバイトするオタクOLの話にすればいいのになぁと思った。そういう女性が抱え込んでる鬱屈と不安が時々噴出すんですよ映画みてて、その瞬間だけドキっとした。なんかモー子の時も思ったけど、ナチュラルに壊れた女やらすとスゴイなぁと思う。モー子とは正反対の役なのに、ラストの方で自分が薄っぺらで何もないからコスプレするんだってかんじの台詞が出てくるんだけど、まさにそういう女優さんだと思う。と同時に恋の門に対する不満もそこなんですよね。こんだけ題材が面白いんだから小細工しないでまんまみせりゃいいのにと思った。だから結果的に松尾さんがやった小細工を酒井若菜の顔のリアリティが「そんなの嘘っぱちよ」と蹴散らした感じで、その意味で酒井若菜の映画で、そういう観点で見るなら嫌いじゃないけど映画としてはダメだと思う。