なるたる6巻 作・鬼頭莫宏 「私の目は被害者の目 私の手は加害者の手」

↑の文を書いてて思い出したのが「なるたる」6巻で、
何と小学校6年生のイジメの話です。

以前成馬01さんと対談をまとめまして、
http://narima01.hp.infoseek.co.jp/index.htm
http://narima01.hp.infoseek.co.jp/getureitaidann/narutarumokusiroku/nartarumokusiroku.mokuji.htm
私は聞き手に回ってしまい、お互い
ラストにゲンナリしたせいでイマイチ盛り上がらなかったので
こちらでは紹介しなかったんですけど、今読んだら、もうちょいテーマ主体で語れるかなぁと思う。
なるたる」にはいろいろテーマがあるんだけど、その中の
一つに子供同士の相互監視下での同調圧力の問題が書かれてるんだと思う。
その描写がとても痛い。
痛いがゆえに引き込まれる。

対談でも出たけど流れとしては
デビルマン幽遊白書エヴァなるたる
という流れがあるんだなぁと思う。
いつも愛読してるふぬけ共和国さんがよく少年漫画の善悪の価値観がおかしくなってる。ヒーローものが機能しなくなってるって言い方をしてるんだけど
http://picnic.to/~funuke/comic04/turezure061.html#zattki03

結局デビルマンまでは反権力なんですよね。それが幽白→エヴァあるいはドラゴンヘッドになると本来あるはずの体制反体制の構造が見えなくなって半径5メートルの人間関係しかなくなってるんですよ。
人間関係だけしかないからどんどん善悪の価値観が歪になってヒーローものも機能しなくなってるんじゃないかな?
キャシャーンなんか特に

なるたる自体は全12巻の長編なんですけど
もし6巻を読んでみて面白ければ最後まで読んで欲しいです。
ある種の人にはオススメです。

http://a.hatena.ne.jp/narko/simple