三話 出た美加 スーパーくの一

この回は停学処分になっていた石川美加が学校に帰ってきて、頭の悪い不良の子分のためにテスト問題を盗み出そうとする話、美加を退学にしたくない魔子は美加が犯行を起こさないように尾行するのだが・・・

今回から登場の魔子の親友のスケ番(ロングスカートとソウルフルな髪型がいい、うまくいえないけど細野不二彦の書くキャラはリアルとディフォルメのバランスがいい、)
多分石川五右衛門がモデルなのだろうか?チューインガムの出るキセルをもっているし。
この回を見ていて少しわかったのは、私がうる星やつらよりこっちの方が好きなのは、うる星が宇宙人とか妖怪、つまり超常現象の世界に簡単にいっちゃってるのに対し、さすがの猿飛のベースは「忍者」や「スパイ」すごーくギリギリのトコでリアリティのある*1世界に止めている。
例えば「うる星」って押井守さんがディレクターだったというのもあるけど、平気で世界が歪み変貌する。その頂点が「ビューティフルドリーマー」なんだけど、ああいう虚実混合の話はほとんどなかった気がする。
これを簡単に女性作家と男性作家の違いには還元したくないけど、私は妖怪や宇宙人より忍者やスパイの話の方が好きなんだと思う。

あとは魔子と肉丸の関係はあいかわらずバカップル(特に魔子ちゃんの方なんだけど)でもこの愛し方って男とか人間に対するものというよりもペットとかおもちゃのソレに近い気がする。だから魔子ちゃんの怒り方(この回では美加に肉丸が誘惑されて怒るシーンがある)ってちょっとかわいいんだけどやっかい、もし実写でやるなら酒井若菜木更津キャッツアイのモー子のノリでやってほしいわ。
最後に少年漫画だからというわけじゃないけど、肉丸君の内面描写ってないのよね、だから終始、肉丸君は何考えてるかわかんなくて、馬鹿なことしてるだけに見えるのだけど、最終的には一番いい解決法に話を導くのが主役の彼という構造になっている。コレを書くのって実は相当テクニックがいる気がする。

おまけ、主題歌のスキトキメキトキスだけど、どう聞いてもスキトキメトキスと聞こえる、だからどこが逆さに読んでもなの?って考えちゃった。
それにしても肉丸君は大人だなぁ。

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*1:ように思える