ビッグ・フィッシュ 監督ティム・バートン
昨日はビッグ・フィッシュを見てきました。
ティム・バートンは全部好きだから感想かきづらいんだけど
大島弓子さんが天才バカボンを描いたらこんな感じになるんじゃないでしょうか?
あの奥さんがバカボンのママに見えてしかたなかった(笑)
ラスト近くで奥さんが服着たまま旦那とお風呂に入るシーンがあったんですけどそこでウルっときました。
あと、はラストと宣伝スチールにも使われてる
黄色い水仙の真ん中にエドワードが立ってるシーンですね。
シザーハンズでエドワードが氷でウィノナ・ライダーの彫刻作るシーンが好きなんですけどアレを思い出しました*1。
あと私はエドウッドで主人公が女装癖を彼女に告白したら彼女があっさり受け入れるシーンがすごい好きなんですけど、あの感じって大島さんぽいなぁって思って*2。
私が大島さんの短編で好きなシーンベスト3があって
一つは「バナナブレッドのプティング」の「ミルクをお飲み」のトコで
もう一つが「ダリアの帯」の「あなたが私の王子様だったのね」のトコ
最後に「ロストハウス」の「あら私あの蜘蛛よ」のトコ*3。
どうしてこのシーン好きなのかなぁってわかんなかったんですけど、どうにもコレとビッグ・フィッシュの好きなトコは似てるなぁとか思います。
簡単に言うと嘘*4に付き合ってあげるやさしさとでも言えばいいんですかね?もしくは二人であっちのセカイに行っちゃうというか(笑)
う〜んこれぞ愛って感じです。
どうにもそこら変を突かれると弱いですね「あぁ〜」ってなっちゃう。
その意味でビッグ・フィッシュはツボ突きまくりの作品でした。
あとバートン一座そうざらいって感じでダニー・デビートがサーカスの団長で出てたのがよかったです。
ダニー・エルフマンもちゃんと音楽やってるし
あのスペクターって町はシザーハンズの町ですよね。
何か過去のバートン世界で不幸になったあの人やあの人が輪廻転生して、この世界で幸せになったんだなぁって感じです。
ただそう考えた時、あの巨人さんがよくわかんないですね。あのタイプは今までいなかったような気がします。
その意味で新機軸かなぁ。
あとはヘレナ・ボナム・カーターですね。私はファイトクラブ以来大ファンなんですけど、ティム・バートンと結婚した時はびっくりしました。
まぁ猿の惑星で人間より彼女演じる猿の方がキュートだったなぁって印象が強かったから納得といえば納得だけど。
最初はエドワードが子供の頃、出会う魔女の役でしか出てないと思ったので以外に出ててびっくりです。
でも彼女演じる魔女の描き方がいいんですよ。
あのコがああなるなんてって感じで。
多分ティム・バートンにとって女性はお姫さまと母親と魔女しかバリエーションがないんだろうけど、魔女の描きかたがいつもいいです。
その魔女にならざるおえない女の人を魅力的に描けるのがGOTHの方にいまだに人気がある理由なんじゃないですかね?
「お姫さまにはなれない私たちは魔女になるしかないのよ」
って感じですかね。
まぁ魔女も悪くないかなぁって気になります(笑)
それにしても何か安心しました。最近のCG全盛の映画って疲れるんですよね。この作品も要所要所CG使ってるんだろうけど、なんか手触りがあったかいんですよね。すごいスタンダードって感じがしました。
でもティム・バートンがスタンダードって一体、映画界はどうなってんだか。
あとすごいアメリカ的だなぁって思いました。うまく説明できないんだけど
アメリカ50年代の神話って感じがしました。
その頃の映画って言われても納得しそうです。
私は元々「泣き」を売りにする作品って嫌いなんですよね。
だからこの映画の宣伝の仕方もちょっとイヤだったんですけど
そういう押し付けはなかったので良かったです。
多分コレで泣ける人って私と泣きのツボが同じなんだろうなぁ
悲しいから泣くって感じじゃなくて、もっと何というか。
あと自分の記憶が呼び覚まされるんだろうなぁさすがに20代すぎてりゃ葬式に何回か行ってますからね。
親戚や身内が死ぬ前ってあんな感じだなぁって思いました。
その辺りで泣けるって言い方されてるのかなぁ。
と、そんな感じです。